乃伊side


私が病室に戻ると佑月はいなくなっていた。




少しさみしく思いながらも、自分の発言を後悔していた。


そのとき、少し開いていたドアの向こうから話声が聞こえた。





「...うーん..若田 乃伊さんの手術、もうそろそろ行わないと時期が迫ってるんじゃない?」


「そうなんだよな。良性ではあるものの、位置がね....」


「じゃあ、早く決断してもらった方がいいわよ。手遅れになってからじゃ遅いわ。」


「そうなんだけどなぁ.....」





私にはもう決断する時期が来てるんだ。


ってゆうか、手術するしか方法はないんだ。



私は絶望的な気分で持っていたカッターナイフを手首に当てた。



このまま生きるなら死んだ方がましなのかも.....。





カッターナイフを持つ手を引いた。