「翔くん嫌な訳じゃないんだよ、ごめんね」
そう言いながら冷夏は俺は抱きしめてくれた。
でも俺は冷夏を抱き締め返すことが出来なかった。
「翔くん……」
俺から少し離れ、今にも泣きそうな冷夏の顔を見て
心の中で“最低な男だ”そう自分に語りかけていた。
「言ったろ？触れないって」
その瞬間、俺に触れていた冷夏の手も離れた。
違うんだ……
これは俺の強がり
俺の中にある少しのプライド
冷夏に拒否されと事がすごく辛くて、反発しただけ……。
空回りしていく
好きになればなるほど
愛すれば愛すほど
求めれば求めるほど……。
