「そんな寒いの?」

「いつもクーラーなんてかけないもん!!」


「はっ?家で??」


「うん」


「それは、おかしい!!だから暑さで冷夏の頭いっちゃったんじゃねぇ~の?」


「うっわぁ~本当に酷い!!」


「俺、冷夏と一緒の部屋にいられないじゃん」


「大丈夫だよ!翔くんに温めて貰うから♪」



そんな冷夏の言葉に一瞬沈黙が走った。



俺の、すぐ隣で寝転がってる冷夏を見ることができずに、俺は天井を見つめていた。


「よし、すきあり!!」


その瞬間、俺にかかっていた布団を冷夏が剥ぎ取った。



「この野郎!!」



“あっ……”



何も考えずに、俺は冷夏の上に乗っていた。



ただ、心臓がドクンドクンと動き始めていて、それでも俺も男でこの状況からあどうする事も出来ずに、俺を見つめる冷夏の上に負い被さった。




冷夏の腕が俺を強く抱きしめた。



そして、俺達の唇が重なった。




いつも、しているキスなのに……


いつも感じている体温なのに……



この狭い空間が、俺の心臓の音を早くさせていた。