「僕にはこれが、あなたたちが張った新しい罠としか思えない。次は何をするんですか? 靴を捨てたり、教科書や机に落書きしたり、弁当の中身を捨てたり……。次は何をしようとしてるんですか?」

「…………」


視界が段々暗くなっていく。

ぼんやりと揺れながら、僕は強烈な眠気を感じた。


「ぼ、僕は……負け……ない。そ……して……そ……し……て……」


そして、僕の意識は後方へ弾け飛んだ。


「…………」

『くく……坂木に言っとけ。いつも補習を受けてる低能なお前に社会の授業をしてやる。いつも世界史が赤点のボンクラにな。教科書の35P。よく読んどけ』

「きょ、教科書……?」

『絶対に許さない。逃げんなよ』

「えっ! あ、相田……くん……?」