小学校を卒業する直前に、みどりの父親の転勤が決まり、中学三年の三学期になって、また、この街に戻ってきた。

そして、この春、同じ制服を着ることになる。

彼女にとっての僕は、小学生の時の『サトちゃん』のままな訳で、僕にとってのみどりは、色黒でバサバサの髪の毛、チビでガリガリ、怒りっぽくて涙もろい……という所は最後の部分しか残っておらず、ちゃんとと言うか、かなり成長していた。