「あったかい……」



そう呟いて湯船に浸かった彼は、白髪以外、普通の青年に見える。



「要、肩出てるよ。寒くない?」



そう言って、十希は湯をすくって要の肩にかけた。



「ありがとう」



十希は何度か要に湯をかけて、ふいに肩に触れてきた。



「……ぎゅってして良い?」



要は目を伏せた。



「……良いよ……」