恥ずかしいけど、与えられる気持ちよさに酔って、意味さえも忘れてた。
そんな姿を至近距離から、観察力の優れてる目で見ていたんだから、そんな事聞くまでもないクセに……。

二楷堂は、本当に、ズルい。

「……知らない」
「まだ、足りない?」
「変態……」
「変態? 好きな子が、言葉だけで嫌がりながらも感じてる姿見たら、誰でも興奮すると思うけど。
嫌なのに感じちゃって戸惑ってる顔とかが可愛くて、もっと困らせたくなる」
「何言ってるの……?! 変態……っ、ドS!」
「それは否定しないよ。
でも、亜姫相手だったらMでもいいかな。
怒鳴られても怒られても、俺だけに見せる姿だと思うと嬉しくて仕方ないし。
だから、どんなに怒ってもムダだよ」

やんわりと抵抗するなって言う二楷堂は、にっこり笑った後、耳にキスをする。

唇で触れられただけでも敏感に感じちゃうのに、二楷堂は舌をそこに這わせた。
丁寧になぞる舌が立てる水音がいやらしく聞こえて、脳内を支配していく。

すぐに官能スイッチを入れられちゃう身体が憎くなる。