『それにしたってひどい話だろう。
なんでよりによってハンターなんかとおまえを結婚させたいのか……おばあちゃんには理解できないよ』
「私が問題行動を起こした時、すぐ始末できる人間を傍に置かせて見張らせたいんでしょ。
問題行動を起こしやすい血が流れてるらしいから」
重苦しくならないように笑いながら言ったけど……おばあちゃんは少し黙った。
お母さんが亡くなったのは、夜中、私の枕元に来たその後。
当時使われていなかった小さな古いアパートで火事があって。
焼け跡から発見されたのが、お母さんと……人間だった。
それが誰だったのかは分からないけど、成人男性とだけ報道されてたのを覚えてる。
それからおばあちゃんの家で生活するようになって、数日が経った時。
協会に呼ばれた。
小学校の中では“お化け屋敷”って噂されてる、古い洋館。
普段はバラバラに暮らしてるヴァンパイア達が、重大な会議を行う時にだけ使ってる場所。
偉そうなおじさんやおばさんばかりが集まってる場所で伝えられたのは、お母さんの事だった。