『亜姫は昔から我慢ばかりする子だったから、ちゃんとやれてるのか、おばあちゃん本当に心配だよ』
「大丈夫だって。ちゃんと食べてるし、毎日ちゃんと過ごせてる。
それより、電話かけてきた理由って元気でやってるのかが知りたかっただけ?
今、昼休みだからそんなに時間ないから、必要なら後で掛け直すけど……」
『ああ、そうそう。
協会の方からね、またあの話がきてるんだけど……』

今まで威勢よく話していたおばあちゃんが、少し言いにくそうにして話す。

“あの話”
私とおばあちゃんの間で“あの話”といえば、ひとつしかない。

「いいよ。無視すれば」
『一応、届いたモノはそっくり昨日送っておいたから、今日あたり亜姫のところに届くと思うけど……。
亜姫。おばあちゃんが協会に断わりの電話でも入れておこうか?』
「ううん。いい。そんな事したら、おばあちゃんが睨まれちゃうし。
それに、私宛なんだから」