「答える……っ、答えるから!」
「うん?」
「に、二楷堂とのキス……」
「俺とのキスが、なに?」
「なにって……っ、ん…っ」
耳元でささやいた後、二楷堂は耳にキスをして、そのまま唇で私に触れる。
耳、首筋、鎖骨。
そして、鎖骨をぺろって舐めた後、そのまま首筋を舌で辿ってくる。
「二楷堂、とのキスが……よかった…っ」
「他の男とより?」
顎の下くらいで聞かれて、ぎゅって目を瞑りながら小さく首を振った。
「二楷堂との、キスしか……知らない……っ」
二楷堂は、嘘なんかじゃ騙されない気がして、素直に白状する。
心臓の音が自分でも聞こえるくらいドキドキしながら言うと、二楷堂は足から私を解放した。
その代わりに、両手で私の顔を包む。