「…っ、やめ……ん、っ」

抵抗できないくらいにがっしり押さえつけられながら、キスしてくる二楷堂。
割り入ってきた舌にびっくりして、逃げようとしたけど……。

すぐに、そんな考えは消えていった。

なに、これ……。
触れた場所から、冷たい冷気みたいなモノが体内に入っていく。
すーっと、身体に吸収されて……血を欲していた身体が、満たされていくみたいに感じた。

「……ん、ぁ…」

私が抵抗をやめたのに気付いたのか、一度離れた二楷堂が私の頭を片手で抱き寄せる。
そして、角度を変えてもう一度近づいた。

「もっと持って行っていいから」
「……っ…ん」

身体が、おかしい。
発作を起こすくらい足りていなかったハズの身体が、渇望していたモノを得て、回復していくみたいだった。