「俺は心配症だから、少しの可能性だったとしても潰しときたくて」

心配症……当初の印象からはつかない。
ただ明るくて気さくなイメージだったから。

でも、その印象は二楷堂と言葉を交わすごとに変わってきてる。
ヴァンパイアだって知ってからは特に。

私に異常なくらい執着して片時も目を離さないような態度。
それが演技だか本心からだかはまだ分からないけど……。

かなり気を配ってくれてるのは分かるから、二楷堂の口から心配性って言葉がでても、特に違和感は感じなかった。

むしろ、心配性って言葉で言い表していいのかと思うほど、二楷堂の行動は行き過ぎている部分がある。

私が二楷堂に好意を抱いていなかったら結構の頻度で通報モノだ。

「それ以上に嫉妬深いっていうのもあるんだろうけどね」

なんとなく見上げただけだったのに。
二楷堂が視線を逸らせないくらいに魅惑的な微笑みを見せるから、そのまま見つめ合う形になった。