「なんで…
 佑先輩なんだろ。」

帰り道、一人呟く一言――。


何回、この言葉を口にしただろう。

何度、部活のない時間を過ごしたのだろう。


私は、部活なんて入っていないほうだった。
でも。

2年の私の教室の窓際の隙間から、
丁度見える…佑先輩の姿に心奪われたんだ。

一生懸命、ボールと向き合って…
無我夢中で部活をしている姿に――。