「俺は諦めない。」
ドキッ
喋ったのは昨日が初めて。
『気になってる』なんて理由が分からない。
あたしは青柳藍を見ていられなくなってまた逃げた。
「たとえ、お前がそうやって逃げたとしても俺は諦めないから。」
大声で叫ぶんだからすごく恥ずかしかった。
でも、何故か嬉しかったんだ。
◆◆◆
「真希、昨日私がいない間に何があったのよ!」
教室に行けば夏菜が聞いてきた。
「えっと、あたしが青柳藍にぶつかった時に…」
と相談がてら話していた。
“あの人”に聞かれていて“あの人”と関係が悪くなるなんて知らなかった――――――――――――