あたしの通う学校、明陽学校の制服を着た子が目の前にたくさん。
『キャーー』って煩い悲鳴も聞きなれた。
その原因も全てあいつのせい。
『藍くーん!』
二年生にして学校一モテる青柳 藍(あおやぎ らん)
毎日毎日玄関の前に女子の群れをつくらせて本当に迷惑。
あたし、相原 真希(あいばら まき)も二年だけど今まで彼氏もいないし作りたいとも思わない。
それに、青柳みたいにプレイボーイが一番嫌い。
イラつきながら群れの端を歩いて校舎の中へ。
「真希、おはよー。」
「おはよ、夏菜。」
靴箱から上履きを取り出し履く。
すると親友の御子柴 夏菜(みこしば なつな)に出会った。
「やっぱり、藍くんかっこいいけど悠の方がいいなー」
夏菜はイケメン彼氏くんがいる。
けど、羨ましいなんてこれっぽっちも思わない。
「そういえば、今日は悠と登校しなかったんだね。」
朝は悠といちゃいちゃしながらくる夏菜の側に悠がいない。