電車で帰るのだけれどその前に駅まで行くのにバスを使う。
待ち時間の間、無言でいるのかと思ったけど予想外に美里ちゃんが喋りだした。
「会うの鍋パーティー以来だね」
たしかにそうだね。
美里ちゃんとは大学でもあまり会ってないし……久しぶりに会ったね。
「……私、あの時に訊いたんだよね日向子ちゃんに。郁磨のことまだ好き?って」
「……うん」
「好きじゃないよ、って日向子ちゃんは答えた」
最後に「お幸せにね!」とも言った。
なぜかはっきりと覚えてる。わたし、そんな記憶力いい方ではないと思うんだけど。
「まだ、好き?」
「……そんなこときいてどうするの? わたしがまだ好きだって言ったら美里ちゃんはどうするの?どうもしないんでしょ?」
この子が大上くん離れできるとは思えない。
わたしの勝手な考えだけど美里ちゃんは大上くんに支えられてるからやってこれてるんだと思う。