ま、まだ小さな女の子てよかった……のかな?
カップル連れとかだったらわたし、もう顔が真っ赤だっただろうな。
すぐにこの場から離れますよ。
ガラス張りのケースに両手をぴったりくっつけてまじまじと中を見つめる女の子。
目がキラキラ輝いてて可愛い。
「その子も可愛いね。クマさん?」
「パパに買ってもらったの! 名前はねぇ、モコ!」
女の子が抱えていたぬいぐるみが見えたので訊いてみると名前まで教えてくれた。
毛が茶色でモコモコしてるから“モコ”か。
ふふっ、可愛いなぁー。
「お姉ちゃんバイバイ!」
女の子はお母さんらしき人に呼ばれ、わたしに手を振ってから走り出していった。
走る姿まで可愛いって、なに。
小さい子って癒されるなあ。