電気を消しても玄関先にある大きな水槽の電気が明るくて、リビングにまでその光は届いていた。
真っ暗じゃないだけまだマシ。
人の家で寝るってなんだかとても心細くなるんだよね。
寝れそうにないよぉ……
「……腹減った」
静かな空間にぽつりと。
誰かの寝言ではなく大上くんの声だった。
閉じていた目を開け、大上くんの次の言葉を待った。
ただのひとり言かな。
大上くんがどこら辺で寝ているのかよくわからない。
テレビの前あたり?
女子たちがソファを陣取っているので男子組は仕方なく床に寝転がってるといった感じだ。
「ここまで来る途中にコンビニあったよな」
「んー……あ、うん。あった」