帰りは遊歩道は通らずにいつも行っているスーパーの横を通って帰った。
今日は買い物はしない。
夕飯は作らなくていいんだ、今日は。
家の鍵を出した際にケータイが見えて、ランプがチカチカ光ってるのに気づく。
靴を脱ぎながらケータイを操作しているとピンポーンって。
訪問者の知らせ。
振り返ってしばらくドアを見つめる。
誰、だろうか。
「はぁーい」
勢いよく開けたドアの向こう側にいた人は
何日ぶりかに見る大上くん。
「はぁーい、じゃねえよ。誰かも確認しないで鍵を開けるなんてホント馬鹿だな」
「なんだ、大上くんじゃん」
「おい」