外はとても寒いんだろうけど、部屋の中はとてもあったかい。

わたしは毛布にくるまってるのでさらにあったかいわけで。



「寒い?」


「全然……寒くないよ」



いつもよりゆっくりとした口調になるのは頭がぼんやりとするせい。


大上くんが優しいのもきっと、気のせい。

別れた相手に優しくしてやる必要なんてないのに。


寝返りをうって大上くんに背中を向けようかとも思った。


けど、もう少し

もうちょっとだけ近くで顔が見たくて。


弱ってる時ってやっぱダメだな。
自制ができない。


会話なんてなくたっていい。

そこにいてくれるだけでとても嬉しい。



「大上くん」