『12月13日

 今日、サッカーの試合中に違和感を感じた。
 
 母さんに付き添ってもらい病院に行った。

 医者に「癌。」だと言われた。

 俺が、自分の体に起こったことを知りたいと言ったから。

 ついてきてくれた母さんはその場で泣き崩れた。



 余命は1年。



 今は、高2の冬だから・・・高校は卒業できないかもしれない。

 ゆう、ごめん。

 約束を守れなくて。

 高校卒業が出来ないから、隣にもいられない。

 俺は迷惑をかけたくない。心配もさせたくない。

 親には言わないでほしいと言ったから、ゆうに伝わることはないはず。

 誰にも言いたくない。

 信じたくもない。


 でも、俺が死ぬなら何かを残したい。

 そう思って、俺が生きたあかしとしてこの日記を書こうと思う。』