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弟と目が合わなくなった。
瑞貴が、私を見ない。
声をかければ、必要最低限の言葉が機械的に返ってくるだけ。
黒く澄んでいた目は、いつもどこか虚ろだ。
「瑞貴、ごはん……だよ」
ドア越しに呼びかけると、数秒後に「わかった」と返事がきた。
1階に下りてきた弟の顔は青白く、病的だ。
先に食卓についていた父親がビール片手に眉を上げる。
「おい、顔色悪いな。具合でも悪いか?」
「別に」
そっけなく答え、定位置に腰を下ろす。
まるで1人だけ硬い空気をまとっているみたい。
話しかける隙を見せないように黙々と箸を動かし、やがて静かに立ち上がった。