切ないね、瑞貴。

想い合ってても、それだけじゃだめなこともあるんだって。



世の中の仕組み。

そんなの、くだらないって、瑞貴は笑いそうだけど。




「あんたはまだガキなのよ!」


容赦ないエリカちゃんの言葉が、私の胸にも突き刺さる。


「……年齢なんか関係ないだろっ。俺は、本気で」


弟の声が震えて、涙が出そうになった。

それでも、私がお願いしたから、


「10年早いよ」


エリカちゃんは攻めの口調を緩めない。