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指を絡ませ、髪にかかる吐息に心臓が騒ぐ。


完治した瑞貴の中指は、ギブスをしていたせいか他の指よりも痩せていた。


「一歌」


耳元で囁かれると身体が震えてしまう。


残暑の熱が漂う夕刻の窓辺からオレンジに染まった町並みが見渡せる。


瑞貴は絡まったままの指を自分の口元に持っていき、私の指先へキスをした。

この先の行為を予感させる艶めかしさに、背中がぞくりと震える。


「ま、待って」

「……」 


弟は返事をしないまま私の首筋に顔を埋める。


「んん」


そのくすぐったさに声が漏れてしまった。