シャワーから出てきた瑞貴はハーフパンツ姿で、むき出しの上半身にバスタオルをかけていた。
 
その身体はとにかく白くて細い。
 

冷蔵庫からペットボトルを取り出し、ソファに座っている私の方へと近づいてくる。


「塾の課題は?」
 

尋ねると、


「もう終わってる」


そう言って瑞貴は隣に沈んだ。
 

ポストから取ってきた郵便物を整理しながら私は隣の体温を意識しないように努める。


……弟の裸なんて、見慣れてたはずなのに。


「もうすぐ夏休みだね」
 

気持ちを逸らすためにつぶやくと、瑞貴は口をつけていたペットボトルをテーブルに置いた。


「あー、休み入んの、高校の方が少し早いよなぁ」
 

ずりーと言って、こちらを見る。


「夏休みになったら何する? 予定がない限り、日中はずっと2人きりじゃん」

「な、なにって……」