゜*。,。*゜*。,。*゜*。,。*゜*。,。*゜*。,*゜*。,。*゜*。,。*゜*。,。*゜*。,。*。,。*゜


今までなんとなくいけないことだと分かっていながら、深く考えることを避けてきた。
 

私は瑞貴が好きで、瑞貴も私を想ってくれていて、
 
ただそれだけなら何も問題ない。
 

でもふたりで進む未来のことを考えると、どうしてもイメージが湧かない。
 

……恐い。
 
前後左右が分からなくなるくらいの深い闇に、足を踏み入れるみたいで――
 

だから考えることから逃げていた。


でもきっと、それじゃダメなんだ――



ユリとエリカちゃんが帰った後、麦茶のコップを片付けていると瑞貴が2階から降りてきた。


「2階の暑さ異常なんだけど。体べったべた」
 

そう言った顔は、帰宅したときよりも汗をかいていて濡れた前髪が貼りついてる。

白いシャツの背中も下の肌を透かしていた。