「やっ、ひゃあぁ」
瑞貴の手がわき腹や首を狙って私をくすぐる。
「や、やめ」
迫る手を払いのけながらベッド上に退避すると、瑞貴もすかさず追ってくる。
その顔にはあふれんばかりの笑みを湛えていた。
すっごく楽しんでる!
私の全身は急に敏感になったみたいに、どこを触られてもくすぐったかった。
「やははっ、やだ、もー!」
手足をバタつかせてくすぐり攻撃に抵抗を図る。
そのとき、振り上げた足が瑞貴の腕に当たった。
「いってー、蹴んなよ」
「だって、瑞貴がくすぐるからっ! ひやあっ」
性懲りもなく再び手を伸ばしてきて私は思い切り身体をひねった。
曲げた足がまたぶつかりそうになる。