心臓が痛いほどに響いて、顔が燃えるように熱い。
 

だめ。


こんなの、絶対ダメだ。



脱力する体から切り離されたみたいに、脳だけが慌しく思考をめぐらす。



瑞貴って……キス魔だったの?


でも、好きとか……本気だとか……



私をじっと見据える、透明で真っ黒な瑞貴の瞳。
 

思い出すだけで心臓が壊れそうになる。
 


どうしよう……。
 


どうすればいいの――?