「…話があったんだろ?」


無表情なのに声は優しく聞こえる。


私は頷いて立った。


「あのね…私…藤谷くんが好きです。好きな人がいるならと思って諦めようとしたけど諦めきれなかった。他の女の子と喋ったり笑顔を見せるだけで辛かった。胸が苦しかった。そんな嫉妬の塊を持った私は重くて醜くて。でも、藤谷くんが好きなの。だから、後悔するならフラれてすっきりしたくて。藤谷くん。だから…ふってください。」