気付かないように仕向けてるのは、哉だ。






「・・・・・・遅れた。」


そんな声とともに、屋上のドアが開く。



白狼総長のお出ましだ。




「ごめんとかは無いのかよ?」


ニヤリと笑って言えば、藤原はふいっと顔を背けた。

そして無言。


どうやら、謝る気はないらしい。



ま、予想通りだけど。




「テメェ、遅れたくせに謝んねーとかいい度胸してんな?あぁん?」



おぉーっと。


さすがは雅というか。


喧嘩っ早いなぁ、マジで。

名前と正反対すぎる。




「まぁまぁ。雅、広い心で許しましょうよ。」


苦笑を零しながらも慎が、雅を抑える。



「俺らはお前らより格上だから、謝んなくていーんだよ!」


ムカつく発言をしたのは西山勇人。