ダメだなぁ……あたし。


昔からおっちょこちょいでドジだけど、改善されるどころか日に日に悪化している気がする。


「でも、よかったぁ……。この手袋はすごく大切なものだから……」


ギュッと手袋を抱きしめて微笑むと、突然腕を掴まれて引っ張られた。


「キャッ!!」


それと同時に、後ろからやってきた自転車があたしのそばギリギリを通り抜けていった。