「お前、俺らにどんなイメージ持ってんだよ」 「イメージって言われると難しいけど……」 「ナオはあんな酔っ払い親父なんて相手にしねぇよ」 「だけど、『あとはよろしく』って……」 「うまく追っ払えってこと。お前が想像してるようなことはなにもねぇよ」 そう言う狼谷君には余裕さえ感じられる。 正直にいうと、あの時内心はビクビクだった。 おじさんがあたしに危害を加えるよりも先に、狼谷君達が手を出すような気がしたから。