「あっ、あの!!」 「多分、誰かがピンクの手袋見つけてくれるはずだから」 男の子は携帯をポケットにしまいながら、愛嬌のある笑みを浮かべた。 な、なんて強引な……!! まさか、あとで「探してやったんだから、金払えよ」的な? 「あたし、ちゃんと自分で……――」 「そういえば、キミ、なんていう名前?」 すると、あたしの言葉をさえぎる様に男の子が尋ねた。