「あっ、だけどちゃんと自分で探すから」


「もう暗すぎて見つけられねぇよ」


「そうかもしれないけど、やっぱり諦められないの。だから……――」


そう言いかけた時、目の前の男の子が取り出した携帯で何やら話し始めた。


「……――あ~、俺俺。あのさぁ~、星哉の学校の子が手袋落としたらしいんだよ。あ~そうそう。ピンクの手袋。そこらへんで見つけたら連絡くんない?他の奴らにも連絡してよ。あー、よろしく」


「えっ……?」


ピンクの手袋って……まさか……――。