「なにこれ。今、どういう状況?まさかの修羅場?」


「お前、この後用ある?」


「別にない」


「悪い。瑞穂のこと家まで送って行ってやってくんねぇか?」


『瑞穂』って……呼びつけしてるんだ……。


チクリと痛む胸。



「あ~……、そういうこと。了解」


瞬時に今の状況を理解したのかナオくんは、あたしに『またね』と笑いかけると瑞穂ちゃんに目を向けた。