「早く起きなさーい。」
「わかってるってー!!!」
この、一言で幸せな1日の始まりのはずが…。
この日を境に最悪な日々が始める。
「おはよ。おとーさん、おかーさん。」
「おはよ。って今何時だと思ってるの!今日、入学式でしょ。」
「貴方も早く用意しないと美紀の入学式に間に合わないわよ!!!」
今日のあかーさんは、何でか知らないけどやけに元気がいい。
それを見ておとーさんは重い腰を上げておかーさんに怒られながら
用意を始めている。
私の名前は、江藤美紀。15才。今年から私の家から
少し離れたところにある日向高校に通う普通の女子高生。

私も制服を着て、おかーさんたちに
「美紀先行っとくね~。あかーさんたちはあとからゆっくり着ていいから!!」
そういって、自転車に乗って学校に向かう途中。
「ドンッッッッ」
「いったぃ…。」
「いってー。どこに目つけてんだよ!」
「すいません…。」
ぶつかった人は、同じ年くらいの男の人だった。
その人はむかついた表情で自転車に乗り、
何も言わずにどっかに行ってしまった。