次の日の朝、学校に来るとまたもや春太先輩がいて、
まるで昨日のことなんか無かったかのように
「今日は放課後、生徒会あるからよろしくね?」
と、周りの女子から黄色い歓声が飛ぶような眩しい笑顔を私にむけた。
「!?憂ちゃん生徒会入ったって本当だったの!?」
男子たちが勢いよく詰め寄る。
私はさりげなく周りから距離をとりつつ、笑顔は絶やさないで
「うん、スカウトされちゃった」
と小さく舌を出して
小さく首を傾げて微笑む。
「うわぁぁまじかよ!?」
「七瀬ちゃんとの時間減るじゃんか!」
「生徒会長に憂ちゃんとられる!!」
...それはねぇよ。
私には、もう想ってる人がいるんだから。
咄嗟にそんな言葉が頭を過り、ぶんぶんと頭を振る。
何を言ってるんだ私は...!?
気持ちをおさえる限界を悟りながらも、みんなの手前私は笑顔を浮かべた。