_結城side
駄目だ、調子が狂う。
職員室への道を歩きながら、俺はそっと嘆息する。
一度投げた問題にまた出会うことになるとは...
全く、ついていない。
先程、咄嗟に口からでそうになった。
「行くな、」と。
上手く止められたからよかったものの、
明らかに最近俺はおかしい。
そうこうしている内にいつの間にか職員室に着いていた。
「...失礼します、2Bの結城と七瀬です。日誌を取りに来ました。」
軽く頭を下げながら、まだ人が少ない職員室に入る。
七瀬はそんな俺の後をちょこちょことまるで小動物のようについてくる。
...これも計算か?
いや、でも俺の前だしする必要はないな。
...俺の前だし、か。
「じゃあ、失礼しまし__「あら七瀬さん!」
日誌を取り出ていこうとした時、国語担当の女性教師が七瀬を見て目を丸くした。