_結城side
...この状況は、どうすればいいんだ。
お化け屋敷に入ってみたはいいものの、七瀬が俺の腕を掴んで離さない。
「...七瀬、落とし物が拾えないんだが...」
「うぅ、ごめん...だけど無理」
俺がそう言ってもむしろ掴む力が増すばかりだ。
やれやれ、そんなにさっきのが怖かったのか?
若干呆れつつ、やはり少し嬉しい。
...少しはやい俺の鼓動が、七瀬に聞こえないだろうか。
そんな女々しいことを思いつつ、少しかがんで落とし物とやらを拾う。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…