ホテル


「ホテルだからてっきりバイキングかと思ってたが…」


クリスが言う

「はっはっは!

パパがお前たちの友人をもてなすのにそんなことやらないさ。


アメリカンな夕食と言えばバーベキューに決まってるじゃないか!」


「daddy、酔ってる…」

ジニーが呆れながら言う



「うわぁ…こんな長い串は初めて見るね~。」

ツバメが言う

「もはや、何かの武器じゃないかな。」


あかねが言う

「師匠!

こんな分厚いステーキってホントにあるんですね!」

あずさが肉をトングで持ち上げながら言う


「エビって殻を剥かないで焼くと熱いし食べづらいし…」


シェリーが言う


「私も何か手伝います。」

「あら、ありがとう。

なずなちゃんだったわね?


娘がライバルだけど仲のいい友達だってよく話してるわ。」


「あの…ちなみに、どうすればジニーやおばさまみたいに胸が大きくなるのでしょう!

何卒、ご教授を…」


「それは、もちろん、好きな人に激しく揉みし抱かれると良いわよ?」


「な!?

そんなのは迷信では…」


「そうかしら?

効果はともかく、試す価値しかないと思うわよ?」


「…。

検討します。」


なずなが真面目に考え込む



「で…すみれは大丈夫か?」

ビーチチェアで寝そべるすみれに幸大が言う

「大丈夫じゃないわよ…身体中がヒリヒリするんだから!」

「怒るなって…。」


「安い日焼け止めだと海に入ったら流れちゃうとは思わなかったわ。」

すみれが言う


「ほら、これを塗るとヒリヒリがやわらぐらしいぞ。」

「何それ?」

「オイルだかローションだか…らしい。

日焼けに効くってジニーの母親から渡された。」


「…。

塗りなさいよ。」

すみれが目をそらして言う


「俺が?」

「当たり前でしょ!

こっちは少し動くだけでも痛いの!」


「はいはい…」

「変なところ触ったら…あんたのハワイの思い出は地獄絵図に書き変わるわよ?」


「気をつけます。」