ビーチ


「ど、どうだ?

少し小さめだったか?」


なずなが恥ずかしそうに言う


「いや、その、すごくいいと思う。」


幸大が直視するのを照れる



そう、ビーチにいるということは水着なのだ


「私も変じゃない?」

ツバメが言う


「胸がはみ出しかけてて…幸大が顔をそらす。」


「やはり、胸か!」

なずなが怒る



「師匠!」

「僕たちのはどう?」


あずさとあかねが言う


「キャミソールタイプか。

一番直視しやすいけど…二人とも、中々に魅力的な太ももで…」





「あら、色気が足りないんじゃない?」


「な!?

シェリー、それ、首に帯かけたのがたまたま胸の前を通過して隠してるだけじゃないか!」


幸大が言う

「そうよ。

固定されてない布がアンダーと首に繋がってるだけで胸のところがたまたま隠れてるだけだから、激しく動くと見えちゃうかも知れないわよ?」

シェリーが言う


「高校生の着る水着じゃないよ!」

ジニーが言う

「私たちもでしょ!

いつのまにか私の水着がすり替えられてたし!」

すみれが言う




「極小ビキニ、超ローライズ!

バッチリ決まってるよね?」


ジニーが言う


「ん。

いい。

が、どいつもこいつも目のやり場に困る。」



幸大が言う


「幸大は普通のトランクスタイプか…ブーメランを履いてきたら面白かったのに。」


シェリーが言う


「ハワイだからってそんなに弾けないっての。」


「せっかくの海外なのにもったいないねぇ。」

「のほぉ!

あちこちに金髪美女が!」


「あずさまで毒気にやられなくて良かった。」

「あかねはもう少し色香で幸大君を誘うべきじゃないかな?」




「って、なんで師匠たちがいるんだよ!」


幸大が言う


「僕たちだって遊びたいじゃないか。」


幸明が言う

「話はあとじゃ。

ちょっと、いってくるぞい!」


老師が美女の集団に向かって走る


「私と体の拳聖は親心というか、心配性でね。


娘がちゃんとこの浮かれた雰囲気で幸大君を押し倒せるか。」


「お父さん、心配の仕方がおかしい!」

あかねが言う


「私も少し暇ができたのであずさの様子を見ようと思った。」


袴田が言う



「あずさはしっかり師匠の弟子をやってるッス!」






「人数が多い方が楽しいかもな。」


幸大が言う



「幸大君にはわからないと思うが、僕たち4人がいかなる理由でも集まるということが…どれだけすごいことか。

しかも、バカンスで。

聞く人が聞けば絶句するほど奇跡的な出来事なんだよ?」


幸明は笑いながら海へと歩き出した