「ふぅ…

あとは、てめぇを思い切りぶん殴れば終わりだな?」

幸大が新郎を見る


「ふんっ!

俺がただ部下をけしかけただけだと思ったか?

お前の弱点は知ってるんだよ‼」


ザッ!


幸大の前に女性が10人並ぶ

「コイツらも武術を長いことやってる手練れだ。

顔はイマイチだが力があるから置いてやってんだがこんなところで役立つとはな‼」



「燕遊…」

ヒュッ!

幸大が女性の間を縫って通り抜ける

「な!?」

新郎の前に移動した幸大はすでに拳を振り始めていた



「オラァッ!」


バゴォンッ!


幸大の拳が新郎を吹き飛ばした


「さて、これで終わり…とはいかなそうだな。」

幸大が武人会の面々を見る


「泰介。」

老人が言う

「ウッス。」

身長が180を超える全身の筋肉が隆々の男が前に出る


「まぁ、あの馬鹿者にも一応は筋を通さねばならんのでな。


泰介、この若造を倒したならば『体』の拳聖の称号を与えよう。」

老人が言う

「本当ですか!?

しかし、今の拳聖は…」


「その若造は技と心の拳聖が一目を置き、その師事を受けている。


その若造を倒せばその称号も遅かれ早かれ、お前のものだ。」


「ウッス。

悪いな。

大人しくやられてくれや。」

泰介が言う




「幸大!

そっちは任せたわよ?」

シェリーが言う

「こっちの相手は私たちがやるから!」

ツバメが言う



「ああ。」


「武人会、郷田 泰介。

いざ、手合わせを申し込む。」

泰介が構える


「若いの。

お前さんも流派と名を名乗り構えよ。」


エレベーターから老人が降りてきた

「あ…式場で後ろにいた爺さんか。



武神流、小鷹 幸大。

受けて立つ。」

幸大が構える


「舞姫流、姫川 ツバメ。

参ります。」

ツバメが10人の女性に構える


「私は流派なんかないわよ?


とりあえず、倒せばいいんでしょ?」

シェリーが言う


「忍、服部 あかね。

いざ、参る。」


あかねも構える