「こいつが?

ははははははは!

お前らは武神流を潰したがってたよな?

やれよ!」

新郎が武人会の者たちに言う

「よく聞け。

コイツらは武人会っつー組織の集まりでな、武術に関して世界中でもかなりの使い手ばかりだ!

そんな奴らを相手にして、武神流の歴代最弱のお前が勝てるわけない!

お前が無傷でここから逃げられる訳がない‼」

「そうだな。

最悪、俺は逃げ切れなくても、俺以外が逃げ切れればいい。」


「幸ちゃん!?」

「とりあえず、逃げ切る前にお前に一撃喰らわせる。」

「馬鹿め!

武術の最強に近い奴らが集まってんだぞ?

五体満足で帰す訳もないだろ?」


男が嘲笑う


「五体満足である必要があるのか?」

「は?」

「左右どちらかの腕があればお前は殴れるし、どちらかの足があればお前を蹴れる。

頭さえ残ってりゃ、頭突きもできる。


一撃喰らわせるために見るからに強そうな武人たちをどうにかしなきゃならないなら、それも仕方ない。

そうしてでも、お前を殴らなきゃならない。」


「俺が何をしたって言うんだよ!」


「ツバメを悲しませた。

それは、何が何でもお前をぶっ飛ばす理由として、俺には十過ぎるんだよ!」