「おい!

良いのかよ?

俺との結婚が破談になりゃ、お前の流派は終わりだ!」

「それは…」

「だから何だ?

お前と結婚したからってツバメの受け継いだ舞姫流が守られるとは思えないが?」

幸大が言う

「何言ってやがる‼

俺の組はコイツの、いや、ここにいる奴ら全員の流派の資金繰りをしてるんだぜ?

その俺が当主になるんだ。

道場は安泰、さらに門下生ならうちの構成員を入れて日本でも有数の流派にだってしてやるよ!」


「そうか。

そんな流派にツバメがいる必要はない。」

「は!?」

「ツバメがしっかりと受け継いだ舞姫流、貴様みたいな奴が当主になるくらいなら俺が潰しにいってやる‼」

幸大が言う

「さっきから、何なんだよ、てめぇは?」

「ただの列席者だ。

花嫁を横取りに来た、な。」


「ガキがカッコつけやがって!

おい‼」

「はい!」

ガタイのいい男が幸大の前に立つ

「俺は空手をやっててな。

師範代までいったんだぜ‼

後ろのコイツらも俺が直々に育てた奴らだ!

今さら謝っても遅いぜ!?

オラァッ!」

男が殴りかかる

「流流し。」

ふわっ

「王砲!」

ドォンッ!

ガシャッ‼

男が吹き飛び、最上階のガラス張りの壁にヒビが入った


「な、何なんだ、こいつは!?」


「あんたらは武人らしいから名乗るのが礼儀かな。


武神流、次期正当継承者 小鷹 幸大。」