「そんな茶番は要らん!


ガキに、武神流の恐ろしさを教えてやる!」


「な!?

彼は武神流ではなく…」



「だが、正当継承者なんだ。

関係ねぇ。


かかってこいよ、ガキ!!」


男は幸大に言う


「はぁ…

この場を収める必要はあるしな…」


幸大が軽くストレッチをする


「っ…!」

幸大が体に痛みを覚える


「さっきのすみれとのダメージがきっついな…」

幸大がストレッチをしながら痛みに顔を歪めた






その頃


「は?

あのバカが門弟と試合?」


侍女から話を聞いたすみれが広場にいるなずなの元へやって来た


「無理に決まってるでしょ!?


あのバカ、鎖骨と肋骨が折れてるわよ?

鎖骨はともかく…肋骨は肺に刺さりそうな位置のはずよ…


それに右腕にヒビが入ってるわ。」


すみれが言う


「な!?

幸大!」

なずながストレッチし終わった幸大を見る



「良いこと聞いたぜ!」

男は笑う



「怪我なんて関係ないって。

一発で終わらせてやる。」

幸大が言う


「はははは!!

この鉄壁の肉体が貴様に負けるか!!


お前にハンデをやろう。

お前が俺に攻撃を一回当てるまで俺はここから動かん!」

男が言う