「わかってくれ…って、お前だってわかってねーよ。」

幸大が溜め息混じりに言う

「…何?」

「お前さ…悲しいこと言ってるけど…よーく聞け。

今から俺も悲しいことを言う。」


「え?」

なずながキョトンとする



「お前、俺に…友達と遊んで、学んで、学校行事とかをこなして楽しめって言ったよな?


確かに!

お前の言う通りだ!!

そうやって過ごしたいし、そうやって過ごす予定だ!!


だがな!!」

「…。」


広場は静けさに包まれた



「俺にはお前以外に友達はいないんだ!!」


幸大が叫んだ

「は?」

なずなが呆然とする



「お前とはそもそも登下校も一緒で、休み時間の度に廊下で会って話して、昼休みは一緒にご飯を食べて…小中に関してはクラスもずっと一緒で行事もいつも一緒だった俺に、他に友達が居るように見えたかっつーの!!」


「くっくっくっく…あはははは!!」


なずなが笑い出す


「笑うなよ…」


「安心しろ、幸大。


私も…君以外に友達がいないんだ。」

なずなが言う


「それから…謝らないといけないことがいくつかあるんだけどさ…」

幸大が言う


「何だい?」


「さっき…妹さんに…」


「ん?

そう言えば…すみれを倒したのか?」


「倒したって言うか…」