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「ルイ、どうかした…?」
「え、何が?」
クラッシックの優美な音楽に合わせ、カローナはルイとダンスを踊っていた。
傍から見れば、仲睦まじい姿に見えるだろうが、実際はというと…。
「何がって…なんか怒ってるの…?」
いつもよりも口数も少なく、表情では笑っているが不機嫌そうなオーラが隠しきれていないルイにカローナは思わず苦笑いを浮かべる。
「別に…」
「……」
「……」
それだけ言うと、またもや沈黙。
周りの楽しそうなカップルと比べると、ここだけお通夜のような雰囲気だ。
…私、何かしたかしら?
カローナ自身もパッと思いつく節がなく、どうしてルイの機嫌が悪いのかさっぱり分からなくて途方にくれていたのだ。
「もう…話してくれないとわからないわ」
しびれを切らした彼女がルイに小声で問いかける。