俯く私に顔を上げるように促す都築くん。


どうしてこんな意地悪するの?佐藤くんが彼女といるところを見せて早く諦めさせたかった?




「槇原さん、大丈夫だから顔を上げて」




「・・・っく。ごめん、なさい。やっぱり私、帰る・・・」




顔を上げずにそのまま立ち去ろうとした私の手を都築くんが掴む。


やだ、離してよ。
こんなとこにいたくなんてない。