窓の外でドサッと音がした。


佐藤くんがカバンを置いたみたい。


そっと窓に近づく彼。
ハッキリと彼の姿が窓硝子に映る。




「・・・俺の手の上に・・・手を重ねて」



彼が両手で窓に触れるのが見える。


言われた通り、硝子越しに手を重ねた。



もう、彼が何をしようとしてるのかわかる。ゆっくり目を閉じて窓硝子に唇を当てた。