里奈side


-2年前-


私はある人と付き合っていた。


普通なら出会う事もできないはずの"男の子"。



「あ、恭介くん!」


「よっ!待った?」


「待ってないわよ?私も今ちょうど来たところ」


「そっか!・・・あーあ。早く俺が免許取れれば里奈をどこでも連れてってやれるのになー」


「恭介くんはまだ子供のままでいーの!」


「・・・それが嫌なんだよ」


「なんか言った?」


「別に!」


「・・・そう?じゃ、車乗って!」


「おう」



私がある家庭教師を頼まれたのはもっと前。


佐藤家のお父さんに見こまれて、私は恭介くんの先生になった。





思春期で年頃の男の子。


恋愛に発展するまでにそこまで時間はかからなかった。




だけど10歳も年下。


私は少し罪悪感と不安を背負う事になった。




それでも
私は恭介くんの事を本気で好きだと思っていた。